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璦琿戦史

不朽・独立混成第135旅団

 

璦琿とその南東約10キロの地点にある朝水に築城されていた陣地に配備された第6国境守備隊(通称:満州第612部隊)は、昭和13年3月に編成されて、第5および第7国境守備隊とともに、満州北部国境の守りにつき、国境線監視のため、四六時中の警戒を怠りませんでした。当初、第6国境守備隊に配属されていたのは、召集された一部の将校以外はすべて現役将校であり、第一級の重装備とともにその精鋭ぶりを誇っていたものでした。

 

ところが、南方戦線における戦況不利が伝えられるとともに、兵員の抽出が行われるようになり、関東軍からの連続的な戦力の抽出は必然的に戦力の激減を招きました。

 

このような状況の下で、昭和19年9月18日、大本営は関東軍に対して持久守勢への体制転換を命じ、これを受けて関東軍は、本土決戦準備に支障をきたすことなく部隊増強を目指し、その外見的な威圧によって対ソ戦を防止することを決定しました。

 

こうして、在満邦人の動員や朝鮮配備部隊の吸収、国境守備の再編成などを駆使し、大規模な兵力の拡充が開始されました。

 

しかし、昭和20年5月には欧州ではドイツが降伏し、ソ連の満州侵攻の危機は近づき始めていました。さらに太平洋戦線では本土決戦が近づきつつあり、本土からの増援は絶望的な状況にありました。

 

これに対して関東軍は、同年7月、さらに8個師団と7個旅団を創設しました。この最後の動員において編成された7個旅団のうち1つが、璦琿の第6国境守備隊を基幹とする独立混成第135旅団でした。

 

旅団の通称は「不朽」 ―― 兵力は 3,000名から 6,000名に膨れ上がり、その旅団長には第6国境守備隊長であった濵田十之助少将が補せられました。

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